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究極のBBQシーフード編

BBQにはこの道具が必須です。

知人のアパルトメントは最上階のペントハウス。その上には専用の屋上があり、アパルトメントにも関わらず炭火が使えるという。この時期、BBQで盛り上がろうという企画に招待いただいた。テーマは「シーフード」。日本ならば朝から築地へ仕入れに行って、水槽で泳いでいる活けの魚を買って来るところだが、ベルギーでは何ができるのか?いろいろ考えた挙句、和洋取り混ぜたメニューを考えた。
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総勢13名のBBQパーティともなるといろいろな食材が楽しめる。お酒担当や、デザート担当など、それぞれ得意分野を持ち寄るのもいい。この日はビアサーバを持参するお酒担当が、夏らしいサングリアを披露して、これで乾杯と相成った。甘めのスパークリングワインに、砂糖漬けして凍らせたレッドグレープフルーツとイチゴを入れて見る目にも爽やかなアペリティフで長いBBQの火蓋が切って落とされた。

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前菜からシーフードを織り交ぜる。まずは、アンチョビ。先日のニース出張で覚えたパプリカとアンチョビのサラダを真似してみた。アンチョビは飾り用として並べたが、実は、オリーブオイルとバルサミコ酢にアンチョビペーストを混ぜたものを湯剥きしたパプリカにドレッシングしてある。そのほうが食べる時に味が馴染んでいいからだ。

究極のBBQシーフード編_d0132479_1722613.jpgそして、もう一品はタプナード。アンチョビとネギの小口切りをアンチョビを漬け込んでいたオイルでソテーし、余熱でカマンベールチーズと練り合わせたもの。炭火で温めなおしたバゲットとともにいただけば絶品。

前菜のトリを務めるのは、これまたニースで覚えたサモン、ホタテ、マグロのタルタルである。マグロはオリジナル。
新鮮な素材を手に入れたら、それぞれをサイコロ状に切り揃えて塩を振り、オリーブオイルでマリネードする。ライムの皮と薄皮を取った実をみじん切りにして加える。仕上げにトリュフオイルを効かせるのはニースの海の家のレシピだ。これをルッコラなどのベビーリーフと一緒に食せば、生魚好きな日本人もうなる一品となる。

さて、BBQのメインは焼き。
キッチンで焼くには煙が出て大変な魚を中心に選んでみた。

究極のBBQシーフード編_d0132479_17231316.jpgししゃもからスタートし、冷凍サンマを焼く。サンマは脂が強いのできれいに焼くのは難しいのだが、とてもうまく焼けた。これは冷凍のおかげか?今まで冷凍のサンマは食べたことがないが、BBQにはいいかもしれない。
続いて、塩サバ。こちらもキッチンのグリルで焼こうものなら家中が臭くなってしまうものだ。この塩サバ、脂がすごく乗っていて絶品であった。やはり炭火の魔力、脂の抜け落ちた皮がサクサクに焼けて最高のできあがりである。
もちろん、おろしポン酢とともにいただきたい。
鮭のちゃんちゃん焼きはホイルで蒸し焼きにする。塩を軽く振った皮つき鮭の切り身の上に、バターを乗せ、特製味噌(砂糖、酒、山椒入り)を塗ってタマネギ、しいたけのスライスをどっかり乗せてからホイルで包むのだ。
鮭の色が概ね変わったら、身をほぐして全部混ぜこんで仕上げに焼いたらできあがり。酒のつまみにバッチリ合う。

究極のBBQシーフード編_d0132479_17234660.jpgここで今回の秘密兵器の登場。日本でも利用していたが、小さい食材でBBQ網からこぼれてしまうようなもののために、特製ザルを用意した。元々は洗った食器を干しておくもの。これを炭火の上に直に置いて、中華なべを振るう要領で調理する。火傷しないように軍手が必要だ。

まずは、スーパーで買ったベルギー風にハーブで味付けられたスカンピとカラマリ。これもなかなか旨い。
シーフードが一通り終わったら、やっぱり肉もいただきたい。このザルを有効利用して、次は仙台風牛タン。焼肉のタン塩とは違う、肉の旨みを前面に出す味付けだ。三日前から塩を摺り込んで寝かしておくと旨みが出てくる。
これを煽りながら焼き、余分な脂を飛ばすと、おいしい仙台風牛タンの出来上がり。炭火でないとこの味は出ないのだ。
そして、定番の鴨モモ炭火焼。
これは、僕の愛する六本木万徳の地鶏もも焼きのレプリカ。ザルを使用することもここで覚えた。ザルを炭火の中で煽ると、モモ肉から落ちた脂が炭火で焼かれて煙が出る。その煙で燻することで、香ばしくおいしい焼き上がりとなるのだ。ヨーロッパでは、地鶏種鶏は手に入らない代わりに、鴨がある。鴨のモモ肉は安く手に入るので、これを骨から捌いて塩をして3日寝かせる。一口サイズに切ったら、強火で煽る。鴨は地鶏よりも脂が多いのでこの焼き方にはうってつけ。余計な脂はきれいに落ちてジューシーになるのだ。
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BBQは炭火の芸術。
炭火の特製をうまく利用して、普段できない料理をやりたいものである。
by daimaoAT | 2008-07-01 17:35 | うまいもん洋
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